腰は身体の大事な要

多くの現代人が抱える「腰痛」について知ろう

働く現代人の多くが悩まされる非特異的腰痛

腰痛は忙しく働く現代人の多くが抱える症状の1つだ。検査によって原因が判明するものもあるが、原因がよく分からない腰痛も多い。原因がよくわからない腰痛を「非特異的腰痛」といい、腰痛の8割以上が非特異的腰痛だといわれている。

非特異的腰痛を引き起こす原因として、主に以下のようなものが考えられる。まず動作が原因となるケースである。日常業務で重いものを取り扱う、腰を曲げたりひねったりする動作が多い、座りっぱなし、立ちっぱなしなど、腰に負担がかかる動作を頻繁に行う業務を行なっていると腰痛になりやすい。

次に、環境や個人的な要因による腰痛も多い。寒い場所で長時間働く、長距離運転で何時間も座りっぱなしといったケースである。このほかにも加齢による身体機能の衰え、座った姿勢での仮眠を繰り返す、腰痛でも休憩できない職場環境、人手不足による労働負担など、個人を取り巻く環境や体調も腰痛の原因になるとされている。

さらに、ストレスも腰痛の原因と考えられている。職場の人間関係や仕事をめぐるトラブルなど、現代人はさまざまなストレスにさらされている。ストレスを感じると、心身ともに緊張状態になる。その結果、心も筋肉もこわばるのだ。ストレスで緊張するだけでも、腰に負荷がかかっていることを知っておいてほしい。それほどまでに、ストレスと身体は密接に関わっているのだ。

このように、腰痛の原因は多岐にわたる。我々は、日々さまざまな腰痛リスクに遭遇しているといえるだろう。正しい姿勢を心掛け、腰に負担をかけないよう気を付けよう。また、適度なストレス解消も重要な心がけだ。

腰痛になりやすい職業と対処法

腰痛になりやすいといわれる職業は3つある。1つ目は看護師である。看護現場では身動きが難しい患者を支えるシーンが多く、全身の体力を使ってサポートにあたることになる。特に看護師は中腰姿勢で仕事をする時間が長いため、腰に負担がかかりやすいといわれている。

2つ目は保育士である。保育士は子どもと接する際に、子どもを抱きかかえることが少なくない。重たいものを持つことが腰痛の原因として挙げられることもあり、保育士が腰痛になりやすいというのは頷けるだろう。

3つ目はデスクワークである。ずっと座りっぱなしになってしまいがちなデスクワークの方も腰痛になりやすい職業だ。人がずっと同じ姿勢でいると血流が悪くなり、筋肉も凝り固まって身体に良くないとされている。もちろん腰にも悪影響が及び腰痛を引き起こしかねない。同じような理由で、立ち仕事の方も腰痛になりやすいとされている。

職業が原因で腰痛になってしまった人ができる簡単な対処法は、こまめに姿勢を変えるということである。中腰姿勢や座りっぱなしの仕事が多い方は、休憩中や業務の隙を見計らい、身体を上に伸ばすストレッチをしよう。曲がった腰や背中をこまめに伸ばしてあげることで筋肉が緩み、腰痛になるリスクを下げられる。

また、重たいものを持つ機会が多い場合は、腕や腰の力に頼るのではなく、全身を使って持ち上げることを意識したい。足を曲げて重心を落とし、背筋と腹筋で支えながら持ち上げることで、腰に負荷が集中することを避けられる。姿勢や支え方で簡単に負荷を分散・解消することができるため、腰痛に悩まされている方はぜひ試してほしい。

今回、情報収集の中で看護師に向けた腰痛情報サイトを見かけた。ここに腰痛の概要や腰痛予防の対処法などが詳しくまとめてあったため、一緒にリンクを貼っておく→放っておかないで!看護師に多い職業病【腰痛】